すでに町の雰囲気はクリスマスになってきましたね。お店にはツリーが飾られたり、ケーキの予約のチラシなどが置かれ、それを見た子供がウキウキとクリスマスが来るのを楽しみにしています。
そして毎日読んでいる本も、クリスマスに向けた本が多くなっている我が家です。
そこで、今回は読み聞かせの本として、『サンタクロースのはるやすみ [ ロジャー・デュボアザン ]』という本をご紹介します。
タイトルをみて「クリスマスなのに、春のお話?」と、思われる方もいるかもしれませんね。
お話は確かに春の出来事なんですが、サンタクロースはクリスマスの時期に取り上げられることが多いので、春に読むよりは今の季節に読んだ方が、より一層サンタクロースの魅力を子供が感じられるかな?と思い、子供と一緒に読んでみました。
では、一体どんなお話なのでしょうか。
お話の内容
季節は春ですが、サンタクロースの住む北極は一面雪で覆われています。
サンタクロースはクリスマスの日以外は、この冷たい地でプレゼントづくりに毎日はげんでいます。サンタクロースはそんな日常生活に少しあきあきし、奥さんに「少し休んで街に春の花を見に行きたい。」といいだします。
しかし奥さんは、「クリスマス以外に街へいっては、みんなが困惑する。」と言って反対します。ですが、サンタクロースはどうしても行きたいと思い、「赤い服を着ていかなければよいのでは?」と考え、 通販カタログで普通の服を注文します。
そして、届いた服を身につけ、サンタクロースは街へ出かけていきます。
街についたサンタクロースは公園のベンチに腰掛け、冬とは全く違う春の街並みを楽しみます。春の風を感じ、鳥の声を聴き、そしてラッパズイセンの花を1輪買います。とてもいい気分になったサンタクロースは思わず鼻歌を歌います。
でもなぜかすれ違う人々にジロジロとみられます。なんとサンタクロースは、うっかりジングル・ベルを歌っていたのです。これはまずいと思い、すぐにやめて、また通りを歩き始めます。そして、通りを曲がったところで、子供たちがにぎやかに遊んでいるのを見かけます。
しばらく眺めていると、一人の女の子がサンタクロースに近寄ります。そこであまりにもサンタクロースに似ているので女の子は、「サンタクロースのおひげや、おめめを盗んできたの?」と、いいます。
サンタクロースは、どろぼう扱いされては困ると思い、自分が本物のサンタクロースだと打ち明けます。しかし女の子は信じてくれません。そして他の子どもも寄ってきて、騒ぎが大きくなってしまいます。そこへ警察官が現れ、サンタクロースは警察署に連れていかれてしまうのです。
さて、サンタクロースはこの先どうなってしまうのでしょうか。
読み聞かせた時の子供の様子
子供に本を見せると「はるのサンタクロース?」と、最初は不思議に感じたようです。しかし、話始めるとすぐにお話に夢中になりました。
サンタクロースが通販カタログで服を買う様子や、届いた服を着る様子など、イラストを眺めながら、嬉しそうに楽しそうに話を聞いていました。
そして、サンタクロースが飛行機を使うために空港までトナカイのそりに乗っていくと、「トナカイのそりで空港に行って飛行機に乗るの?」とか、サンタクロースが自分の正体を打ち明けてしまうと「なんで言っちゃうの!」と声を張り上げて、お話の世界を楽しんでいました。
今の時期に読むのがおすすめです
大人にもお話を読んでいただきたいので、最後はどうなるのかをお伝えするのをやめておきます。
最後はサンタクロースの能力・魅力を存分に味わうことになります。
読み終わった後、子供は「サンタクロースはいつも見ているんだ・・・。そうなんだ!」と、感動していました。
この物語を読むと「遠い北極にいても、いつも自分たち、皆をサンタクロースは見ている。見ていてくれている。」と子供の心に安心感を与えるでしょう。
そしてクリスマス、サンタクロースが来てくれることを、さらに待ち遠しくなることでしょう。
街がクリスマスの雰囲気に彩られ始めた今、お子様と一緒にサンタクロースの魅力を感じ、クリスマスが来るのをさらに楽しみにしてくれる本だと思います。
ぜひ皆さんも読んでみてくださいね!
文字がとても大きいので、小学生低学年の読書としてもよいと思います。