小学4年生の算数:直方体と立方体(面・辺の垂直・平行)を理解するために、家でできる学習方法について、今回は下記のとおりお話します。
記事内容
- 子供と一緒に直方体と立方体をつくろう!
- 直方体と立方体の作成手順
- 展開図を見て重なる辺、点を理解する
- 見取り図から面・辺の垂直・平行を理解する
- 展開図から面・辺の垂直・平行を理解する
- 実際に体験すると理解しやすい!
子供と一緒に直方体と立方体をつくろう!
小学4年生の算数で直方体と立方体の特徴を調べる学習が出てきます。
辺サコと重なる点はどれ?辺はどれ?とか、辺ABと平行なのはどの辺?、面Aと垂直なのはどの面?といった問題が出されます。これは展開図や見取り図をみて、想像しなければなりません。
正直、私は苦手でした!
さて、そこで自分の子供と勉強するにはどうしたらいいかな?と考え、実際に経験すると理解が深まるのでは?と思い、一緒に直方体と立方体を作り、それらの展開図を観察することにしてみました。
実際に作ってみると、とても楽しく、特徴もわかりやすかったようで、算数検定のための学習も順調に進みました!
直方体と立方体の作成手順
まずは直方体と立方体の特徴を知るために、それぞれ自分で作ってみることにしました。作成手順は下記のとおり3つ。
【1】どんな大きさの直方体と立方体を作るか考える
材料の工作用方眼紙(厚紙)には5cmきざみに太線がひいてあるため、それを利用し5cmの立方体と横10cm×縦5cmの直方体を作ることにしました。
【2】展開図を方眼紙に書く
小学校2年生の学習で展開図は一度していたため展開図を自分で書くことができました。(十字型のタイプです。)
参考記事:【算数】小学2年生で習う「はこを作ろう」。実際に箱を一緒につくりました!
【3】切り取って箱の形にする
展開図を切り取り、箱を組み立てます。(注:テープなどではとめません)
展開図を見て重なる辺、点を理解する
次に箱を組み立て重なりあう辺に同じ色のマーカーで印をつけました。
そしてそれを展開すると、どことどこの辺が重なり合うのかが一目でわかります。
※十字架タイプの展開図以外でも考えられると、なおいいのでしょうが、まずはこの展開図でしっかり理解することが大切かと思い、十字架タイプのみで作成しております。
見取り図から面・辺の垂直・平行を理解する
次に、できあがった直方体と立方体を観察して、面と辺の垂直・平行を考えてみました。
面の垂直・平行を考える
準備として、できあがった箱の面に名前を書きました。(「あいうえお」とひらがなで記入。)
そして、「『あ』の面と平行なのはどれだろう?」と考えます。
「平行は交わらないから…。」と、平行とは向かい合う面であることを一緒に確認。
次に「『い』の面と垂直なのはどうだろう?」と考えます。
『い』の面と直角に接しているものが「あ」「う」「か」「お」だね。と、垂直の状態を一つ一つ観察していきます。
こういった感じで、一緒に考えると、面の理解はスムーズでした。
辺の垂直・平行を考える
次に、辺で考えます。準備として頂点に名前を書きました。(「アイウエオ」とカタカナで記入。)
そして箱をいったん組み立てて観察します。
辺イウと平行なのはどれだろう?垂直なのはどんな状態?と、こちらも一緒に考えます。
実物の箱を使うとやはり理解が早いです。
しかも、辺を頂点をつなげて呼ぶことに慣れるのにも、この方法はよかったかもしれません。(「辺アイ」とか「辺ウエ」など)
さぁ。次はもう少し難易度があがります。
展開図から面・辺の垂直・平行を理解する
いろいろな展開図のパターンを見て平行・垂直な面や辺を考えます。
これを理解するにはどうしたらいいかなと色々探していると、Z会のサイトに非常に参考になるページが…。
参考記事:展開図の問題を攻略する : Z-SQUARE | Z会
これをもとに、策を練りました。
立方体の展開図11種類を考える
立方体の展開図の基本は11種類。(回転や反転したら同じものだったりするものは除く。)それを自分で考えてもらいました。
かなり時間がかかります。 悩んでいる姿をみると、つい教えてしまいたくなりますが、ぐっと我慢です。
そして私も一緒に考えます。
それでも、もう思いつかない!なんて声が出たらヒント出します。
11種類は下記4つのパターンにわけられます。
- 1・4・1型 6つ
- 1・3・2型 3つ
- 2・2・2型 1つ
- 3・3型 1つ
これをまず気づかせようと思い、今まで思いついた展開図の特徴を一緒に探り、パターンに気づくように若干誘導しました。
特徴がわかったところで、それぞれのパターン(型)がいくつあるかを教えました。
そこからは、ひたすら11種類を考えます。時間はかかりますが、考えついたときは感動です!
展開図から見取り図を想像する
次に考えた展開図から、見取り図を想像します。
見取り図を想像するには、まず「下の底面(そこ)」を決めます。そこから箱の「側面(おび)」と「上の底面(ふた)」を考えます。それらを展開図に「そこ」「おび」「ふた」と書き込んで考えていきました。
これを繰り返すことで、無事に展開図からも、平行や垂直の面や辺が想像できるようになりました。
プリントをダウンロード【無料】
上記で利用したプリントがダウンロードできます。よろしければお使いください。
文字または画像をクリック・タップしてダウンロードしてください。
※ブラウザから印刷すると、googleの400エラーの表示がでる場合
いったんご自分のPCにダウンロードしていただいてから印刷をしてください。
印刷やダウンロードする場合は、「当ブログ内にあるプリントについて【ダウンロード・印刷する場合の注意事項】」もご確認ください。
図形に関するおすすめドリル
市販のものを使いたい方におすすめドリル類をご紹介します。
天才ドリルは色々種類がありますので、お子様の好みで選ぶとよいと思います!
実際に体験すると理解しやすい!
今は展開図や見取り図を想像しやすいように動画を提供している教育機関も多くなりました。デジタルコンテンツは理解する時間の短縮にもなり非常に便利なものです。
しかし、最初から見せるのではなく、なるべく自分で考え想像するなどしてからデジタルコンテンツを使いたい!と私は考えています。
なぜなら、自分で考え出したとき・ひらめいたときは、すごく嬉しいですよね!その気持ちを忘れてほしくないからです。
理解することを急がず、じっくり一緒に算数の問題をとく時間を楽しみましょう!