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子供の語彙力を鍛える辞書引き学習のやり方とは?(無駄な作業にならないために必要なこと)

辞書引き学習

子供の語彙力を鍛えるために「辞書引き学習をやってみようかな。」「やり方を知りたい!」「みんなどんな風にやっているのかな?」と疑問をいただいている方に向けて、下記の内容でお話します。

 

記事内容

 

 

 

辞書引き学習のやり方

ご存知の方が多いと思いますが『辞書引き学習』は中部大学の深谷圭助教授が開発した学習方法で、「語彙力が増える」「自己解決能力が身につく」「親子の交流が増える」などの効果が出る学習方法です。

 

やり方は下記の手順で行います。

 

  1. 準備をする
    ・辞書と付箋を用意する
     辞書は書店やネットで子供が扱いやすいもの、見やすいものを選びます。
     付箋の大きさは子供が書きやすい大きさを選びます。


    >>おすすめの付箋
    おすすめは断然3Mのポストイットです。
    とくに辞書引き専用のポストイットは通し番号が書き込みやすいように、「~番」がついている、辞書引きがのガイドもついています。

    100円ショップにも付箋はありますが、剥がれやすい商品や辞書の紙が薄いため、貼り直しをしたりする際に紙が破れるおそれのある商品もあります。商品の見極めが必要ですので、私は最初からポストイットを使う方がいいと思います。
    また子供は辞書引き専用の付箋というだけで、はりきりますので「ポストイット」はよりおすすめです。


    ・帯ケースをはずす
     すぐに手にとって調べられるように、ケースははずしておきます。

    辞書と付箋

  2. 付箋の上部に数字を書き込む
    1から順に数字を書きます。

  3. 自由に言葉を探させる
    辞書を開き、気になった言葉の意味を調べます。

  4. 付箋を貼る
    数字の書いた付箋の下に、調べた言葉を書き込み、辞書に付箋を貼ります。

    辞書引き学習の仕方

  5. 褒める
    辞書で調べられたことを褒めます。


この手順で辞書引きを1日10分取り組み習慣化すると、語彙力が鍛えられ効果が得られるそうです。

参考書籍:『辞書引き学習で子どもが見る見る変わる

 

 

実際に辞書引き学習をしてみる

1日10分。ということで、我が子も実践することにしました。

最初は目新しいことをするので、はりきって取り組み、順調にしておりましたが、徐々に「辞書引きをやろう」という言葉が少なくなりました。 

 

そして、このまま1日の中で時間を設けてすると、嫌になってしまうのではないかな?と感じるようになりました。

しかし、辞書を引くことは深谷先生だけでなく、齋藤孝先生も「語彙力や読解力は大きく向上する」とおっしゃっていますので、取り組み方を少し変えて続けることにしました。

 

参考書籍:子どもの語彙力を伸ばすのは、親の務めです。

 

辞書引き=無駄な作業にしないために必要なこと

辞書引き学習のやり方

さて毎日辞書引きをすることは辞め、辞書を引く行為をどこでするのかということをよく考えました。

そして我が家流の取り組み方に変えたことで、辞書をよく引くようになりましたし、「語彙力や自分で解決する能力」も増えてきたと実感しております。

 

では、どのようなやり方にしたのか、解説します。

 

>>我が家の辞書引きで取り入れていること3つ

1.辞書引きとしての時間を1日の中で設けない。

基本的な手順・やり方は同じですが、いつするのかというのを大きく変えました。

1日10分ではなく、引きたいとき・引く必要があるときに引くようにしました。しかし、ほっておくと自分ではなかなか引かないと思うので、辞書を引く機会を設けるようにしています。

辞書を引く機会とは「新しい漢字を覚えるとき」「これってどういう意味?と聞いてきたとき」です。


新しい漢字を覚えるときというのは?
例えば、「知」という漢字を覚えるとき、書き順を確認しながら「かきとり」をしますよね。
そのついでに、「知」が入った熟語や言葉を子供と親であげていくのです。

思いつかない場合は、自作のプリントを使う場合もあります。

>>【小学1年生】漢字の書き順・読み方すぐにわかる漢字一覧表と、とっても簡単な漢字プリント80枚!(無料プリント)


すると、親が出した熟語などを「それってどう意味?」と子供が聞いてくるとおもいます。そこで辞書を引くのです。


また、あげていくのではなく、「知」を国語辞書で調べ、そこに書かれている熟語や言葉を読み、意味がわからない言葉をさらに調べたりするのです。

ここで注意したいことは、子供が疑問に思った言葉だけです。
この言葉も調べたら?なんてことは言わない。
興味のないものを調べるのは、子供にとって嫌で無駄な作業になるからです。



これってどういう意味?と聞いてきたときとは?
あるとき私が「もう!お母さんの堪忍袋の緒が切れるよ!」と言ったことがあるのですが、子供は「え?堪忍袋ってなに?」と聞いてきました。そこで辞書を引くように促し、引いた我が子は「のっていた!堪忍袋の緒が切れる!あったよ。」と、そして意味を知った我が子は、そりゃ嬉しそうに「僕もね。堪忍袋の緒が切れるところだったよ。」とか、「学校で堪忍袋の緒が切れた。」などと使うようになりました。

この一見以来、知らない言葉の意味を知ることで自分の言葉が増える喜びを知り、言わずとも辞書を引くようになりました。

 2.付箋を辞書に貼る
深谷先生の辞書引き学習と同じように調べた言葉には付箋をはるようにしています。今まで調べた数がわかることで、それだけ自分の言葉が増えたという自信につながっています。
 

3.褒めない
辞書を引いたからといって、ほめません。
大人が自分の知りたい言葉を調べて誰かに褒められますか?
辞書を引いて褒めたら、褒めないと辞書を引かなくなると思い、我が家では褒めないことにしました。
しかし、引いた言葉を話したりするのに気が付けば、「よく知っているね。」と言葉を使っていることに対して、肯定し話題にすようにしています。

褒めなくても、子供が辞書を引く良さがわかれば、自然にひくようになります。

 

 

さいごに

辞書引き学習は確かに、語彙力もあがりますし、自己解決能力も身につきます。しかし思っているより、子供が毎日そのために「辞書を引くこと」を続けることは大変です。

 

何かを学ぶとき、誰でも楽しく続けられるよう取り組みたいですよね。

もし辞書引き学習を始めて続かないようであれば、辞書引き自体の行為はやめずに、お子さんにあった別の取り組み方をを考えることをおすすめします。

 

以上、辞書引き学習のやり方についてお話しました。

楽しく家庭学習をしてくださいね!